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第23回 研究テーマ及び受賞者

「中日教育文化交流に於ける中国赴日本国留学生予備学校の役割と可能性」

代表研究者馬 軍(ま・ぐん)(東北師範大学中国赴日本国留学生予備学校副教授)
共同研究者

<中日教育文化交流に於ける中国赴日本国留学生予備学校の役割と可能性>

この度、大平正芳記念財団から「第23回環太平洋学術研究助成費」の受賞対象に選定していただき、大変光栄に存じております。大平正芳記念財団運営、選定委員会の先生方、ならびに貴財団関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
 周知の通り中日両国にとって留学生という存在は大きいです。特に中日平和友好条約、中日文化交流協定が結ばれたのは中日間の知的教育文化交流を急速に促進しました。それに伴って、留学生数も飛躍的に伸びていくこととなりますが、その門戸を開けた契機の一つが1979年、中日政府間の共同事業として長春の東北師範大学内に設立された中国赴日本国留学生予備学校です。
 中国赴日本国留学生予備学校では留学生のための日本語教育を中心とする予備教育を行っています。短期間で習得させる日本語教授法と方法論がどうやって編み出され、それが留学生さらには中日両国の日本語教育界にどう影響を及ぼしたかなど、検証すべきことが多くあります。また、中日関係、特に中日教育文化交流史の視点から、予備学校の設立経緯、教育実態、教育効果、卒業生の追跡調査、中日関係に与えた影響等30年史の検証を行わなければなりません。これらを行うことによって中日知的教育文化交流の分野のみならず今後の中日関係の在り方まで問うことであり、大いに意義あることであると思っております。
  私たち共同研究チームは今回の受賞を大きな励みに、より一層中日友好に貢献できる研究をしていく所存です。
 
略歴
1990年8月~現在:東北師範大学中国赴日留学生予備学校 助教授
1996年~1997年: 東京外国語大学研究留学 訪問学者
・「直接法導入後の練習について‐いかに導入のもとでよく練習時間を利用するか‐」
 『中国赴日留学生予備学校 日本語教育論集』第2号1996年4月
・「太宰治と無頼派文学(太宰治与无赖派文学)」『外国文学研究』第12期2002年
・「大衆社会と戦後日本の推理小説(大众社会与战后日本的推理小说)」
 『日本学論壇』第1期2001年
・「『中級日本語』書評(『中級日本語』评介)」『外国語言文化教学研究文集』2007年

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